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4コマまむが vol37 -中国悪い、チベットかわいそうって言うけれども-

ぶらりチベットの旅

http://www.afpbb.com/article/war-unrest/2366027/2748240
http://www.asahi.com/international/update/0317/TKY200803170145.html
http://sankei.jp.msn.com/world/china/080317/chn0803170342002-n1.htm

すでに各種報道が流れている通り、チベットで何事か騒乱が起き、中国の軍隊がそれを鎮圧したとのニュース。
一般の報道もネットも蜂の巣叩いたように大騒ぎ、その流れはおおよそ「中国悪い、チベットかわいそう」「チベットに自治権を」「北京オリンピックボイコットしろ」といった感じ。

んー。
ところでちと不思議に思うのですが、政府関係者やらなんやらが色んな意図の下、声明出したり非難したりというのは、まあわかるのですが、我憂国の義士なりみたいなネットユーザーの皆々様がこぞって他国の領土問題に興味を持ちたがっているのは何でなんでしょうね?

そうそう、我が国でも領土問題ってありますよね。
北方領土なんかもそうですが、「4島返せ」「かえさねえ」「本来日本の領土だ」「知ったこっちゃねえよ」と前進しない言い争いをしております。
無論、当事者同士は互いの主義主張を正論とし、譲らず争うというのはよくわかります。
が、これ、例えばナイジェリアの人に「ホッポウリョウド、ドウオモイマッカ?」と聞いても「シリマヘン、ドッチデモエエネン」と答えるに決まっています。

ちょっと嫌な言い方になりますが、日本人にとって、チベットという土地は、個々人の思い入れによって大小あるにせよ、ニュースを耳にした一般の人々が「中国は悪魔だなんだ」と身を粉にしてキーボードを叩くほど、縁深い場所なのでしょうか?
二次大戦中に毛布がどうたら、みたいな噂話は聞きますが、それが「一般の人々の行動起因」になるほどのものなのか、ちと疑問に思えます。

ちなみに僕にとってチベットという言葉から連想されるのは、確か世界で唯一大麦を主食としている人たちで、ダライ・ラマや「チベット死者の書」など複雑で豊かな文化・宗教観を持っている民族が住まう土地、といったイメージくらいです。
悪い印象は皆目ありませんが、だからといってよく政治事情もしらない第三者であるにも関わらずあたかも自身の身内に起きた不幸が如く発奮できるほど、身近にも思えません。

もちろん、これは当たり前のことですが、あらゆる戦争も武力による闘争も憎むべきことで、その火の粉がいつ自分たちに降りかかるかわからない、それに対する警戒をし、一方で平和を願うというのは、広く社会に生きる一個人として当然持つべき心情で、自身もそうありたいと思います。

ただ正直なところ、客観的な心情としては、ナイジェリアの方の北方領土の意識とそう変わらないわけです。(いや、別にナイジェリアの人に限ったこっちゃないんですけどね、ウクライナの人でもベネズエラの人でもいいんですけど)

「いやいや、おめえ、平和ボケすぎるだろ!? ナイジェリアと日本は距離離れてっけど、中国は隣の国だろうが。その動向は日本にだって多大な影響を与えるに決まってるだろ。これを傍観してたら次は台湾が飲み込まれ、そのうち日本もやられちゃうだろ、バカが!」と怒られ、僕はしゅんとなり、明日仕事行くのやめようかなあ、ニートになろうかなあ、ああでもこの年で親にたよるのもなあ、なんて感じで弱りきってしまうのですが……。

でも、日本の隣国といえばロシアだってそう。
チェチェンの紛争が起きたとき(というか現在進行形で起きているのですが)、日本に住まう我々は、今回の騒動のようにバカ騒ぎをしていたでしょうか?
多分、していないはずです。

そもそも今回の件、まだ確かな情報さえ出ていない段階、立場が変われば死傷者数も0が幾つか違うような状況で、どちらがどうだなんて断定できる要素はないはずでは?
もちろん状況から「99%、中国側からの何らかの圧力があり、あるいは断続的にかけられていた圧力が発端となり、暴動が起きた。かつ、それを鎮圧するためにかなり一方的な武力の発動があった」のは、間違いないのでしょうが……。
何をもってして「中国悪い」と断定していってるんでしょうか?

どーも、個人的な意見に過ぎませんが、「中国だから」ということであれだこれだと言われているように思えてなりません。
で、仮にそうだとすれば、なんで「中国だから」、あれやこれやの非難の的になるんでしょうか。

「んなこともわからねえのか、この腐れ低脳が。共産主義で報道の自由もなくことあるごとに反日行動をし軍備を増強し核を保有し経済成長の中でアジアのリーダーシップを奪おうとし環境問題は置き去り農村部は貧しく一人っ子政策で女の子は跡継ぎにならず虐待にあっていて文化レベルが低く天安門でディズニーランドでクソ垂れてケチで華僑で裏社会で……、とにかくもろもろまともな国と民族じゃねえからだろーが、わかったか、クソ野郎が!」と再び怒られ、僕、一応大学出ているはずなのになあ……、学問、身についていないのかなあ……、今までの人生、一体何を習得してきたのだろうか……、と死にたくなるのをぐっとこらえて思うのですが、その「中国最悪」的なイメージって、皆さん何を根拠に抱いている感情なのでしょうか?
実際に「ひどい中国」の実情を現地に行って確かめ、その上での判断なんでしょうか?
んー、現地って、そんなに「やばい」の?

ちょっと話は変わりますが、先日、とある人と話をしていたときのこと。
何かの折に韓国の話になったのですが、僕が「最近はしかるべき手続きをしたら、自分の車でフェリーに乗って韓国旅行にいけるらしいよー」と言った時、「えっ! 韓国なんかに日本のナンバーで行ったら卵投げつけられるし、ちょっと駐車したらすぐ盗まれるでしょ!?」なんて驚かれました。
いや、僕のほうがびっくりです。
そんなやばい国に、双方年間何万人、何十万人と観光で行き来するんすかね、ふーむ。
ちと、ネットの情報に毒されすぎですぜ。

ちなみに車じゃないですが普通に韓国に行った時は、別に卵投げつけられなかったですね、意外ですね、不思議ですね。
そういやぶらぶら観光しているときに、公園で日向ぼっこしているおばあちゃんが流暢な日本語で話しかけてきてくれたので、のんびり世間話をしたくらいですかねえ。
あ、でも南大門市場の露店でセールストークに押されて変なアパレルグッズは買っちゃいましたね、やっぱ恐ろしい国ですわ。

んー、中国には行っていないのでよくわかりませんが、中国人のイメージというと、大学時代に学校や仕事で出会った中国人留学生の人たちは、偶然なのかどうかはわかりませんが、いずれの方々も折り目正しく立派な人たちでしたねえ。
個人的に悪い心情の人はいなかったなあ、ロクでもない同国民ならたくさん出会いましたが。
そういや僕より日本語うまかったしなあ……、やっぱり死のうかな……。

閑話休題。
さて「中国は悪い」というイメージの根拠となる情報ですが、これはもちろんメディアが流しているもので、少なからず根拠や証拠を得て報道しているものです。
なんせ間違った報道をすると2日くらいライバル社に叩かれちゃいますからね、3日くらいたつと不思議と立ち消えちゃいますが。

ただ確かな証拠があるだろうと思われる情報も、それが100%正しい、なんのフィルターもなく自分のパーソナリティに組み込みOK、って思えるほど「清い」情報なんでしょうか?

例えば毒ギョーザの話。
未だどちらがどーだと騒いでいますが、国内世論も政府も一貫して「混入は中国で」「悪いのは向こう」の一点張り。
それは中国の環境問題や日本での調査やらを鑑みた上で出された、かなり精度の高い判断なのでしょうが、果たしてそれを根拠に、我々情報の受給者はゆるぎない結論を出すことができるんでしょうか?
かつて水俣病を隠し未だ解決していないような我が国、食品偽装がアホのように沸いている我が国で、100%といえる結論が出ていない状態で政府やメディアの情報を根拠に「あっちが悪いに決まってる」なんて安心しきるのは、食品の安全云々の話を越えて非常に「怖い」ですね。
(無論、中国側の「日本が悪いに決まっている」という報道や政治姿勢もバカげているわけですが)

少なくとも現段階で毒ギョーザやチベットの報道やネットの上のご意見等見るにつけ、右にならえで「あちらが悪い」というのは、情報の発信者の「狙い通り」に思えるのは邪推がすぎるのでしょうか。
これって、下手するとプロパガンダ的な危険もはらんでいるのでは?

この件に限らず、世にメディアの情報、伝聞の情報って少なからず「きな臭い」と思うのですが、どうなんでしょうね。
事情もよく知らない、現地に行ったこともない、事実を目で確かめたわけでもない、政治的な意図を汲み取るだけの情報も判断力もない、現地の人とコミュニケートしたわけでもない自分が(あるいはほとんどの人たちが)、簡単に「あっちが悪い」なんて判断しちゃう状況って、やっぱり怖いです(たとえそれが中国の話であっても)。

数日の後には状況が大方判明して、やっぱりあっちの責任ですねと誰もが納得する根拠が出てから騒いでもいいような気がするんですけど、どうなんでしょう?

今はテレビに雑誌にネットにと、情報にアクセスするのが非常に簡単になっています。
それだけに有象無象の情報のチップを簡単に取り込んじゃうのはどうかなあ、なんて思う今日この頃です。

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